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「天職・転職コンサルタント」としてコーチングやセミナーを主宰し、人生、事業、キャリアの面で多くの人々を支援してきたという著者。本書では、自身の多彩なキャリアや成功者の豊富な事例をもとに、天職を見つけ出すための数々の行動指針や意識改革のトレーニング、実践プログラムなどが論じられている。そのコンサルティングは、仕事や生き方に関する意識や発想の転換が柱になっている。たとえば、自分には何かが欠けていると思い続ける生き方から、才能やスキルだけに集中する生き方へ、自分に合う仕事はどこを探してもないという発想から、1つくらいはあるという発想へ…。著者は、こうした自分の本来のあり方に立ち返らせるメッセージを数多く送っている。具体的な面では、ネガティブな人とは縁を切ろう、「何になりたい」ではなく「どうありたい」と宣言しよう、許可を求めて行動するのはやめようといったアドバイスや、自分を売り込むコツ、人生の目的を掘り起こす7つのテクニック、好きなことを仕事にする10の方法などが示されている。ちょっと変わったところでヨガや散歩、瞑想のすすめというのもある。とくに天職をつかみやすくする心構えなどは、一般のビジネス書ではなかなかお目にかかれない。全体的に自己啓発をうながす精神的なメッセージが多いが、頻繁に出てくる事例などにより説得力は保たれている。キャリアや人生の転機にあって、迷う心に染み入る内容だろう。就職活動中の学生のほか、仕事の動機づけを得たい人にも示唆を与えてくれるはずだ。（棚上 勉）

自分に合う仕事を見つけるのは至難の業。
早くに見つけた人は確かに幸せかもしれない。
しかし、遅くても見つけることができれば幸せ。
また、それまでの経験はすべて意味のあるものである。

自分が本当に幸せと思える仕事を見つけるには、
少しの勇気と強い意志が必要。

この本はその両方を与えてくれるでしょう。
共感を持てる一冊です。

原題を「Doing Work You Love」という。意訳すれば、「大好きなことを仕事にしよう」とでもなろうか。本書では、これを至上命題として、「自分が本当に好きなのは何なのか」を探し出すための演習課題を数多く設定している。

ただ残念なのは、そうやって職にたどりついた実例として挙げられているのが、「長年一つの仕事をしてきたけど、どうも不満が…」というタイプの転職・配転の事例中心だということ。著者自身が何社もの会社を渡り歩いてきた経験を他の人にも重ね合わせると、どうしてもそういうケースが中心になるのだろうけど、結果としてこれらの事例は、おおむねフルタイム勤務経験5年以上、大規模なリストラがなければ一応安泰、という人向けのメッセージになってしまっている。

もっと若い「脱フリーター」組や、キャリアにブランクのある「出産後の再就職（特にフルタイム志望）」組には、演習課題は十分役に立つのだろうけど、心細いときに「あなたは独りじゃない」と囁いてくれたり、あるいは今一歩が踏み出せないときに背中を押してくれたりするような感触は得られないであろう。

また、ニキ・リンコ氏の翻訳で花風社からの出版だが、この組み合わせの定番・ADD/LDを抱えた人向けの構成にもなっていないので、その点も注意が必要だ。原著者自身にADHDを臭わせるエピソードがいくつも出てくる（１ヶ月分の仕事を３日で仕上げたことがある、片付けが苦手、etc）だけに、その点は残念でならない。

内容的に目新しいところは特にないが、
ワークブック的な使い方ができるようになっており、
一歩足をとめて、自分のキャリアを考え直すには良い。
じっくり時間をとって読むことをお勧めする。

著者自身が私たちと同じように悩んでいる等身大の方だということが伝わってきて、非常に勇気付けられました。
自分を見つめ直すための様々な手法（著者が考案したもの以外も多いです）が紹介されています。演習形式になっているので、まじめに実践すると自分の本当の姿が分かります。
この手の本にありがちな、神様や至高の存在等がほとんど出てこないところも日本人の私には分かりやすかったです。訳もこなれていて読みやすいです。
ただし、就職活動の具体的な手法はアメリカと日本の違いがあるのであまり役に立たないかも。

転職活動中に読みましたが、仕事やキャリアという枠にとどまらず、自分の持っていた興味や能力に改めて気付かされ、自信を持って自分をアピールするポイントを見つけることができたと思います。自分の考えをノートに書いていく「演習」があるのですが、実際に文字にしてみることで自分では特別意識してなかった価値観に気付かされたりするんですね。
天職を探すための本やキャリアコンピタンシーを扱った本はたくさんありますが、この本は無理な理想論を押し付けたり、極端な成功例をあげたりせず、素直に共感できる考え方が紹介されています。ところどころにちりばめられた著名人の名言にも励まされました。転職活動をしてると企業に採用されることばかり考えて視野がせまくなりがちですが、この本のお!?!!?げで、何回不採用通知を受けてもめげることなく乗り越えることができたと思います。
著者は女性ですから、特に女性にはお勧めです！